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​酔狼通信 269-2
18. 5
 4月30日。
 松任市街を抜け北上。強い風が今度は追い風になって背中を押してくれる。ラッキー。

 

 地図を読み、金石港付近の古い通りを抜けた先「からくり記念館」楽しい。こういうの大好きや。しかも緩い計画で下調べ無しやから余計嬉しい。「茶運び人形」の実演や解説が楽しかった。子供たちより楽しんでいた。空腹なのに長居してしまった。
 昼食、ざるラーメンと餃子のセットにビール。なんか、昨日と似たようなメニューやなぁ。

 

 午後、コインランドリーで洗濯。
 千里浜なぎさドライブウェイの砂浜を走り、終点のドライブイン脇のキャンプ場でテントを張る。
P4300150.JPG
 テントを張り身軽になって、また砂浜へ。日本で唯一、波打ち際を走れる場所。車、バイクで賑わっている。

 

 今夜はちゃんとビール、缶酎ハイ付き。
5月1日
 四日目になると、もう脚が回らない。(初日から脚は回ってないやろ、という声は聞こえなかったことにする)
 朝、今度は能登國一宮気多神社。

 

 海岸線をさらに北上。志賀原発。とたんに道路が嘘のように綺麗になる。これだけ札束で顔を張られると地元は原発を手放せないよなぁ。
 能登金剛は奇岩、断崖が続く。あ~、上りが厳しい。厳門。自転車を置き散策。こういう所も大好きなんやが、脚に堪えるなぁ。
海岸線の民家の風除け
 昨夜はこのまま海岸線を北上し旧門前町から穴水へのルートも考えたけど距離も伸びるし上りも多そう。富来から能登半島を斜めに横断し穴水へショートカットすることにする。

 

 この道が今回のツーリングの一番の道。のんびり、ぶらぶら。ええコースやった。
 穴水は大相撲遠藤関の出身地で前日発表された夏場所での「新小結」で地元は盛り上がっていた。
 穴水から奥の奥能登、輪島や千枚田はず~っと前に走ったことがあるので今回はパス。

 

 今度は東海岸を南下する。昨日の風ほど強くはないが向い風。ちょいと堪える。ま、どこを走っても最近は「堪える」というセリフばかり口から出るから、実はそれほど堪えていないのかも。
 少し走って「ボラ待ちやぐら」。ひたすら魚の群れが網の中に入るのを待ち続けるそうや。 
 次いで「明治の館」室木家。これ、とても面白かった。
丸い襖の中に仏壇。いろいろ凝った造りやったが、これが一番印象的。
 能登島への分岐のすぐ手前で昼食。海鮮丼、ビール。大瓶やん!強面のオヤジさんの柔らかい話しっぷりに岩ガキ追加。
 
 橋を渡り能登島へ。
 今夜のねぐらは七尾城の予定。時間はたっぷりあるので「のとじま水族館」へ。あれっ?ひょっとして水族館は初めてかな?
 ジンベイザメ、めっちゃデカイ!!
 島を半周し、能登島大橋を渡り和倉温泉へ。横風が強く、橋は怖かった。

 

 和倉温泉総湯。汗を流しさっぱりする。
 あとはひたすら七尾へ。
能登島大橋。横風が強く、めっちゃ怖かった。景色を眺める余裕ゼロ。
 買い出しをして七尾城への道を上る。同じように坂を上るランニングの若者。しばらく並走したけれど、次第に置いて行かれる。「にぃさん、すごいなぁ。」「自転車の方が大変でしょう。」

 

 なんとかかんとか中腹の七尾城駐車場へ。ランニングのにぃさんは更に上の展望台まで走ったみたいや。

 

 七尾城を散策し、駐車場のそばにテントを張る。今夜のねぐらはここ。火の用心。
 2日。
 天気は下り坂。朝からすっきりしない。
 
 七尾城への林道、地図をよく見ると東海岸まで続いているみたい。七尾市街へ下らずに東岸を目指す。走り始めから上り。展望台入口を過ぎさらに上りは続く。

 

 ようやくピークを過ぎ待望の下り。知らぬ間にというか、400m近くまで上っていたらしく、酔狼の予測を超えて下りが続く。海岸線に出たときには、ホッとした。

 

 東岸を南下し氷見市。あっ、藤子不二雄さんの出身地なんや。冬ならブリなんやけどなぁ~、残念!
吉久の町並み
ロシア語、キリル文字の看板を見つけ「うわぁ~日本海側の港やなぁ~」と勝手に感心する。
 あとは正直消化コース。富山平野を東へ、そして南へ。遠く雪を冠った山波が見える。

 

 富山城に立ち寄り。駅へ。
 下り坂の天気にシッポを巻いて帰ることにする。

 

 自転車をばらし、帰りの切符を買って、昼食。白エビのかき揚げ丼、ビール。五臓六腑に染みわたる。

 

 緩~い計画だったので六日間の予定を五日間で走り帰路に就く。北陸新幹線、北陸線特急、山陽新幹線、赤穂線と乗り継ぎ播州赤穂へ。

 

 車中から眺める外の景色は強く雨が降っていたが、播州赤穂ではほぼ降り止んでいた。
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